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特集6:ロック野郎におすすめのジャズ


ロックをあれこれ手を出すと、だんだん聴く物が無くなってきます。寄り道的にジャズを聴いてみるのもいいもんです。そこでロック一筋な方々におすすめできる作品をいくつかご紹介してみようと思います。ジャズの中にもロック的なものを感じることがあるのでぜひ耳を傾けてほしいです。

作品ピックアップ

Charles Mingus チャールズ・ミンガス Pithecanthropus Erectus 直立猿人 Charles Mingus
Pithecanthropus Erectus
1956年(邦題:直立猿人)

ジャズ・ベーシスト、チャールズ・ミンガスの代表作。この作品で作曲家・バンドのリーダーの才能も魅せている。代表曲の1曲目が強いためか重く暗くヘヴィな印象を持つが、後半には親しみやすいメロディーの3曲目、4曲目もあるので聴いててダレることはない。ミンガスの個性的でかっこいいベースもいいですが、ジャッキー・マクリーンやJ.R.モンテローズの形に捕われない実験的で自由な演奏も聴き所。ロック好きの方には絶対に気に入る内容です。

Charles Mingus チャールズ・ミンガス The Clown 道化師 Charles Mingus
The Clown
1957年(邦題:道化師)

「直立猿人」に続く作品で、前作の延長的な内容なので「直立猿人」と並ぶ代表です。こちらのほうがけっこう攻撃的なのと全体的なまとまりも良く完成度が高い。合わせて聴くことをお勧めします。ベーシストは必聴!

Bill Evans ビル・エヴァンス Interplay Bill Evans
Interplay
1962年

ビル・エヴァンスと言うと名盤はベースにスコット・ラファロがいたころの作品がよく上がる。けどロック野郎にはまずこの作品がいいかもしれない。アルバムのタイトルどおりインタープレイがバリバリです。ジム・ホールやフレディ・ハバードなど巨匠が参加しており、素晴らしいインタープレイが聴けます。

Bill Evans ビル・エヴァンス The Bill Evans Album Bill Evans
The Bill Evans Album
1971年

この作品ではビルはフェンダー・ローズ(エレクトリックピアノ)を使用しており、通常のアコースティックピアノと切り替えたり、同時に演奏したりしている。エディ・ゴメスの主張も激しく、テクニカルなプレイが満載です。ビルにはスコット・ラファロが一番ですが、ロック好きな方にはゴメスがいいかなと思います。

Bud Powell バド・パウエル The Scene Changes Bud Powell
The Scene Changes
1958年

多くのジャズ・ピアニストに影響を与えたバド・パウエル。ビル・エヴァンスの初期なんかも彼からの影響が強い。名曲「クレオパトラの夢」で有名なこの作品。バドの演奏に怪しいとこがあるのは、長年のドラッグやアルコールの影響や、警官に暴行されたときの頭部の後遺症などが影響している。初期のようなテクニカルで正確な速弾きなプレイは少ないが、作曲能力は衰えることなく後期になるにつれ曲が良くなっている。全体的にマイナー調の曲が多く、重く深みのある作品なのでロック野郎にすごくおすすめです。

Chick Corea チック・コリア Now He Sings, Now He Sobs Chick Corea
Now He Sings, Now He Sobs
1968年

後にリターン・トゥ・フォーエヴァーを結成するチック・コリアと、後にウェザー・リポートの初期ベーシストとなるミロスラフ・ヴィトウス。ドラムは巨匠ロイ・ヘインズというスーパートリオ。チックの初期ソロ作で、もともと2枚に分かれてた作品をCD化のときに1つにしたもの。スピーディーでテクニカルな演奏が満載で、アコースティック楽器による演奏だが曲は後のフュージョンを感じさせるとこがある。ヴィトウスの独特でテクニカルなベースはチックに負けずすごく存在感がある。今聴いても衝撃的な作品で、フュージョンを語るにも重要な一枚です。

Chick Corea チック・コリア Trio Music Live In Europe Chick Corea
Trio Music, Live In Europe
1987年

Now He トリオが再び集結。ECMレコードらしく全体的にゆったりとして落ち着いており、メロディアスな作品です。Now He に並ぶチックのアコースティック作の傑作のひとつです。

Dave Brubeck デイヴ・ブルーベック Jazz Impressions of Japan Dave Brubeck
Jazz Impressions of Japan
1964年(邦題:日本の印象)

デイヴ・ブルーベックというと誰もが耳にする名曲「Take 5」が収録されてる「Time Out」を一番に上げると思うが、ロック好きな方達にはまずこの「日本の印象」を聴いてもらうのが良いかと思う。初来日直後に発表されたこの作品は題名通りの内容で、ジャズというジャンルでうまく日本を表現できてるとこが素晴らしい。ノリの良い曲もいいが、メロディーの美しい「Fujiyama」がとても印象に残る。

Duke Ellington デューク・エリントン Money Jungle Duke Ellington
Money Jungle
1962年

デューク・エリントンの数少ないトリオ作のひとつ。ベースのチャールズ・ミンガスの演奏は非常に個性的で、とくにタイトル曲での演奏はかなり暴力的。チャールズはレコーディング前にマックス・ローチと喧嘩したため、作品は重い空気が漂っているように思える。その影響もあってかデュークの演奏もけっこう荒々しい。そんな状態ではあったが、作品はしっかり出来上がり歴史的名盤となった。

Emil Viklicky Trio エミール・ヴィクリッキー Sinfonietta The Janacek of Jazz Emil Viklicky Trio
Sinfonietta The Janacek of Jazz
2009年

チェコのピアニスト、エミール・ヴィクリッキー。祖国のフォークソングをベースにした作品で、メロディーが美しくゆったりとしたジャズです。「シンフォニエッタ」は村上春樹の小説「1Q84」にも登場するヤナーチェクの曲。この作品はたぶんプログレが好きな人は気に入るはずです。あとベースのソロがけっこう多いので、ベースが好きな方にもおすすめです。

The Great Jazz Trio At The Village Vanguard The Great Jazz Trio
At The Village Vanguard
1977年

ジャズ界の巨人三人によるライヴ作品。世代が違う三人だが非常に息が合っており、素晴らしい演奏で正にグレート。トニー・ウィリアムスのロック的なドラムはここでも炸裂。「Moose The Mooche」でのスリリングでパワフルなドラミングはロック・ファンをも魅了するはずです。

Jim Hall ジム・ホール Concierto Jim Hall
Concierto
1975年

ジャズ・ギター界の巨匠、ジム・ホールのヒット作。1曲目はニューヨークのため息ことヘレン・メリルのヒット曲で、アップ・テンポにアレンジされててノリが良いです。4曲目「アランフエス協奏曲」はマイルス・デイヴィスもカヴァーしたホアキン・ロドリーゴのクラシック・ギター協奏曲。オーケストラなら壮大で素晴らしいが、この少人数でのジャズ・アレンジでも美しくそしてクールだ。全体的にブルージーな雰囲気なのでロック野郎でも安心して聴けるはずです。

Jimmy Smith ジミー・スミス Crazy! Baby Jimmy Smith
Crazy! Baby
1960年

オルガン奏者のジミー・スミスのヒット作。1曲目「ジョニーが凱旋するとき」は多分誰もが耳にするであろうアイルランド出身の作曲家パトリック・ギルモアの民謡曲。ゲイリー・ムーアの「Out In The Fields」の最後のほうに出てくるあの曲です。全体的にブルージーな曲が多いので、ロック的にも聴こえるはずです。ディープ・パープルが好きな人にいいかと思います。

Kenny Drew Trio ケニー・ドリュー Kenny Drew Trio
Kenny Drew Trio
1956年

メロディアスなピアノで日本では人気が高かったケニー・ドリュー。スタンダード曲中心の作品で聴きやすく、ポール・チェンバースやフィリー・ジョー・ジョーンズの演奏も非常に良い。何度も聴きたくなるような、なかなか素晴らしいトリオ作です。

Paul Chambers Quintet ポール・チェンバース Paul Chambers Quintet
Paul Chambers Quintet
1957年

多くのジャズ・アーティストと共演しているベーシスト、ポール・チェンバースのリーダー作の一つ。ベースのリードを前面に押し出したちょっとした異色作。次作「Bass On Top」よりは楽曲のまとまりが良いので、こちらのほうが完成度が高いかと思う。スタンダード曲の4曲目にはかなり酔いしれる。

Paul Chambers Bass On Top ポール・チェンバース Paul Chambers Quintet
Bass On Top
1957年

前作の路線を押し進めた代表作。ベースが全編リードをとるという当時としては前人未踏な作品で、ベーシスト必見かもしれません。2曲目や4曲目などのスタンダードな曲もやっており、初心者でも楽しめるはずです。ケニー・バレルはジャズ・ギターの名手で、彼も素晴らしいリード・プレイをしてるのでそちらも必見です。

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