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Free (フリー)
Information
イギリスのロック・バンド、フリー。登場当初から貫禄のあるブルース・ロックのサウンドを持っていたが、絶頂の時にバンドは崩壊。大きな成功を掴むことは無かったが、その後のロックの基盤を築いたと言えるバンドのひとつです。ギターのポール・コゾフの魂のこもったプレイが非常に魅力的。後にポール・ロジャースと、ドラムのサイモン・カークはバッド・カンパニーを結成する。
■メンバー |
Tons Of Sobs 1969年
1. Over the Green Hills (Pt. 1) |
|---|
英国ハードロックの先駆けバンドのひとつ、フリーの1stアルバム。メンバーは当時20歳前後という若さだが、けっこう渋いブルース・ロックをやってることも少し話題になったらしい。
ボーカルのポール・ロジャースはフリー解散後にバッド・カンパニー結成し、近年ではクイーンのボーカルとして参加したことでもここ日本では知られているでだろう。ソウルフルな歌声にはすでに貫禄があり、シャウト気味の力強い声なんかは。これがフリーの魅力のひとつである。
そして、当時は過小評価されてたギタリスト、ポール・コゾフの独特な泣きのあるギタースタイルも完成されている。名盤「Fire And Water」よりも弾きまくっている印象があり、5曲目のブルース曲では過剰にビブラートさせてギターを泣かせまくるプレイは最高にしびれる。終止渋いプレイはポール・ロジャースと同様に貫禄がある。
「The Hunter」はブッカーT&ザMGズがアルバート・キングに書いた曲のカヴァーで、フリーは見事にパワフルなハードロック・サウンドにアレンジしている。サイモン・カークの荒々しい暴れまくるドラムがいい仕事をしている。名曲「All Right Now」が出来るまで、しばらくライヴの目玉曲となっていたようだ。
ボーナストラックでもポール・コゾフの渋いブルースが聴けるので注目だ。13曲目はインスト曲なのでたっぷり楽しめる。
■メンバー |
Free 1969年
1. I’ll Be Creepin' |
|---|
2ndアルバム。これと言って飛び抜けてる曲は無いかもしれないが、前作と次作の中間地点と感じとれる音になっており全ての曲に魅力を感じるフリーらしい作品と言える。レコーディング時はバンドが分裂するかもしれない動きがあったためか作品からは独特な緊張感があり、メンバー個々の心境も音に反映されてるかと思う。
前作ではポール・コゾフはリード・ギターを入れまくっていたが、この作品ではほとんどソロ以外ではリード・ギターを入れてない。これはポール・ロジャースとアンディ・フレイザーがコゾフに制約を課したためだ。リード・ギターが減ることで地味になるかもしれないが、音の数が減ることでサウンドは引き締まり深みが増しているとも感じられる。
ここでの苦闘はバンドのサウンドを形成していく上で避けられない通過点だったと思うが、これが次作「Fire And Water」の成功へと導いたのだろう。1stアルバムと同じくヒットしなかったが、今ではフリーの重要な作品のひとつとして語られてます。
■メンバー |
Fire And Water 1970年 1. Fire and Water |
|---|
ロックの名盤として語り継がれる3rdアルバム。1stアルバムから聴いていくと失速と感じる人はいるかもしれないが、フリーというバンドをよく知ればこれがバンドにとって究極と言っていいような作品であることが分かるはずだ。余分なとこはそり落としたかのようなプレイは、メンバー個々の存在感を増すことに成功しているかと思う。
名曲「MR.BIG」でのアンディ・フレイザーの独特なベース・ラインは彼にしか出せないと言えるほど個性的。個々の楽器同士が会話しあうかのようなプレイも素晴らしく、落ち着いた雰囲気でもインパクトは強い。あのアメリカのハードロック・バンドの MR.BIG というバンド名はこの曲からとっている。
名曲「All Right Now」はこのアルバムのラスト。AC/DCがやったらAC/DCになるといった感じの分かりやすい縦ノリ・ロックで、アメリカでヒットしたバンドの代表曲です。「The Hunter」のような目玉となる曲を作ろうとロジャースがサビ部分だけを歌い上げたとこから始まり、楽しくレコーディングした結果この明るい縦ノリの曲が誕生した。
リマスター盤は「All Right Now」が3バージョンも入っている。BBC音源は生々しく図太いサウンドのスタジオ・ライヴでいい感じだが、シングル・バージョンはスカスカな音で迫力が無い。ファースト・バージョンはデモ音源だろうか?コーラスは適当に入っておりギター・ソロは無し。しかし、ここから漂ってくる楽しい雰囲気がいいのだ。
■メンバー |
Highway 1970年
1. The Highway Song |
|---|
4thアルバム。フリーの最高傑作は?と聞かれたら「Fire And Water」ではなく、この「Highway」を上げるだろう。素晴らしい曲と自信に満ちたサウンドはバンドが最高潮であることを表しているのだが、これがなぜか売れなかったのだ。ジャケットと見るとバンド名が書いておらずアルバムのタイトルしか書かれてない。レコーディング・エンジニアのアンディ・ジョンズは「この Highway はいいバンドだ。彼らは驚くほどフリーに似ている」と書かれたレビューを見て驚いたらしい。やはり「Highway」がバンド名だと勘違いされたのだろう。
まず「All Right Now」がベースだと思われる「The Highway Song」や、ヘヴィな「The Stealer」でフリーらしさ全開で良い印象。そしてメロトロンの響きが美しい哀愁のあるバラード曲「Be My Friend」が凄く良くてやられる。シンプルな曲だが非常に熱がこもっており、とくにポール・ロジャースのソウルフルなボーカルが突き刺さる。コゾフはこの曲について「最高の曲」と語っている。
あとはゆったりとしたソフトな曲が続くがどれも良い曲だ。そしてもう一つ優れたバラードが「Soon I Will Be Gone」だ。西部劇風な悲しい曲調にポール・ロジャースの声とメロトロンの響きと来たらもう泣くしか無い。この曲が作品のラストを飾る。
■メンバー |
Free Live! 1971年 1. 1.All right Now |
|---|
バンドはワールド・ツアー前にして解散を決意。ポール・ロジャースとアンディ・フレイザーが対立し、ポール・コゾフは薬物中毒の問題があったためだ。ボロボロの状態だったにも関わらずステージの上では常にプロフェッショナルだったようだ。
レコード会社は解散のニュースを利用するかのように「Free Live!」のリリースを急いだ。結果、このライヴ作品は英国チャートで4位を獲得。人気が高まっていたのも売り上げが伸びた要因のひとつで、バンドが良好な状態だったらもしかしたらもっとビッグな存在になっていたかもしれない。
録音されたサウンドはけっこう生々しく、ハプニングによる演奏ミスもそのままにライヴの雰囲気が完璧に収められてる感じだ。バンド内で何が起こっているのか感じさせないほど情熱的なライヴで正にプロだ。一度聴けばこんな音を出してみたいと思わされる。あの時代の最高のロック・サウンドを求めているならこのライヴ作品は必ず聴くべきだ。
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