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Judas Priest (ジューダス・プリースト)
Information
イギリスのヘヴィメタル・バンド、ジューダス・プリースト。ロブ・ハルフォードのハイトーンなボーカルと、K・K・ダウニングとグレン・ティプトンの攻撃的なサウンドや息の合ったツイン・リードで1980年代のヘヴィメタルの基盤を築きました。レザーファッションや、ライブでのバイクに跨がっての登場なども多くのバンドに影響を与えています。
![]() ■メンバー |
Sad Wings of Destiny 邦題「運命の翼」1976年 1. Victim of Changes |
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初期の名作である2ndアルバム。1stは方向性が掴めてなかったので、バンドの真のスタートはここからでしょう。本作ではレコーディング・エンジニアとしてクリス・タンガリーデスが参加してます。ヘヴィなサウンドはブラック・サバス的で、曲によっては若干プログレッシヴ・ロックからの影響も感じさせる。
1曲目「Victim of Changes(生け贄)」は初期の代表曲のひとつで8分の大曲。イントロの妖しく美しいメロディーのギターが非常に印象的。ブラック・サバス的で重みがあり、ロブのヒステリックなシャウトも強烈。
1曲目と同じくライブの定番曲となる「The Ripper」「Tyrant」もこんなに古い曲だったんですね。ヘヴィメタル的な要素がある曲ですが、この頃は良い機材がなかったためかサウンドがちょっと迫力不足です。
ピアノを取り入れてた「Prelude」はプログレ的でカッコいいが、同じくピアノを取り入れてた「Epitaph」はクイーン風の曲でビックリする。模索していた時期ですのでこういう方向も考えていたのでしょう。
ブラック・サバスをお手本にしたような曲「Deceiver」「Island of Domination」がこの作品の中では私は特に気に入ってます。薄暗くヘヴィな曲調なので、これぞブリティッシュ・ヘヴィメタルと言える最初期の名曲です。
アナログ盤は日本盤がよくなかったのかギターの音が非常にモコモコしたサウンドです。CDになってから手を加えたのか分かりませんが改善されています。
![]() ■メンバー |
Sin After Sin 邦題「背信の門」1977年 1. Sinner |
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3rdアルバム。名盤の間に挟まれ地味な印象を受けるが重要な曲があるので聴き逃せない。ドラムのアラン・ムーアが脱退したため、助っ人としてセッションドラマーのサイモン・フィリップスが参加しており、全曲で素晴らしい仕事をしている点も必見です。前作はブラック・サバスをお手本にしたような感じであったが、この作品からいよいよ独自性のあるヘヴィメタルへと進化し始めたかのような音が聴けます。けどなんかクイーンを少し意識したかのような部分があるので、この作品を後回しにして聴いた人は困惑するかもしれない。
「Diamonds And Rust」はジョーン・バエズの曲のカヴァーで、原曲はバラードであるがそれをハードロック化している。ライブでやってるバラード・バージョンの方がドラマティックで素晴らしいのでチェックして頂きたい。
ほぼクイーンなギター・オーケストレーションのオープニング「Let Us Prey」からの疾走曲「Call For The Priest」がこの作品のハイライト。これがバンド初のツーバスドコドコな疾走曲で、NWOBHMの若いバンドがやってそうなチープさがあるものの、ギターソロでのツインリードは流石である。
この時点で一番ヘヴィな曲「Dissident Aggressor」はけっこう時代を先取っていると思うほど1980年代のヘヴィメタルの形になっている曲です。
リマスター盤にはボーナス・トラックにメタルのルーツとして語られるガンの曲「Race With The Devil」のカヴァーが収録されています。 ブラスの部分はギターでアレンジされてるぐらいで派手なアレンジがないのを見ると手短に録音したのでしょうか? もうひとつボーナス・トラックとして「Jawbreaker」のライブ音源が収録されているが、素晴らしいけどここに持ってきちゃせっかくの初々しい雰囲気が壊れちゃうかな?
![]() ■メンバー |
Stained Class 1978年 1.Exciter |
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4thアルバム。まだレザーで身を包む前の段階の作品であるが、ヘヴィメタルというジャンルにより近づいた作品だと思います。ギターの音は相変わらずちょっとローゲインな音だが、全体を通して聴いてみるとこれがなかなか純度の高いヘヴィメタル作品であることが分かる。無駄な部分がなく間違いなく初期の傑作です。
まずはこれぞヘヴィメタルと言える代表曲のひとつ「Exciter」で幕を開ける。ロブのヒステリックなハイトーンボーカルとツインリードを活かした美しいギターソロが耳に焼き付きますが、この作品からちょっとだけ在籍するレス・ビンクスの巧みなドラミングも合わさって非常にインパクトがあります。
3曲目「Better By You, Better Than Me」はスプーキー・トゥースの曲のカヴァーで、1969年の曲だからギターリフは古臭いが哀愁のあるサビのメロディ部分がけっこうグッとくる。良いアレンジなのだがちょっと古過ぎた選曲ですね。
6曲目からレコードで言うB面でこちらも手を抜くことなくヘヴィな曲が並び、ハイライトはやはり8曲目のダークかつメロディックなメタルバラードナンバー「Beyond the Realms of Death(死の国の彼方に)」。これはファンの間でけっこう人気のある曲で必ず聴いて頂きたい1曲。
バンドの試行錯誤はまだもう少し続きますが、1970年代のハードロックと1980年代のヘヴィメタルの間を彷徨うかのようなこの空気もまたすごく良かったりします。
![]() ■メンバー |
Priest in the East 1979年 1. Exciter |
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1979年2月の東京厚生年金会館と中野サンプラザでレコーディングされた初ライブ作品で、選曲は1stアルバム「ロッカ・ローラ」以外からとなっています。ロブ・ハルフォードはこのライブの前にホテルの空調が原因で喉を壊したため、一部はオーバーダビングして修正されています。
この頃のスタジオ作品ではギターの音にヘヴィメタルらしい荒々しさがない点が非常にガッカリさせられるが、ライブとなるとその難点が改善され非常に鋭いサウンドになるので本領発揮したサウンドを聴かせてくれます。
初期の名曲がずらりと並ぶが、やはりなんと言ってもハイテンションで演奏された「Exciter」に尽きるかもしれない。スタジオ版と違ってツイン・リードでソロを弾いてない点がちょっと残念だが、それでも破壊力満点の出来である。
アナログ盤は1曲目〜9曲目までが収録され、10曲目〜13曲目は初回限定盤に付属のEP盤に収録されていました。2001年のリマスターCDからその全曲が収録されるようになりましたのでアナログ盤、旧盤CDでお持ちの方はリマスター盤CDもゲットしておこう。
![]() ■メンバー |
British Steel 1980年 1. Breaking the Law |
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6thアルバム。魅力の1つである装飾的なメロディーを徹底的に排除し、100%ヘヴィメタルな作品に仕上げた問題作でもある名盤。派手さは無いが、なぜか引き込まれる魅力を持った不思議な作品です。
「Breaking the Law」は印象的なイントロで始まるライブでの定番曲。非常にシンプルな曲で、ギターソロ無く過剰な装飾も無いが非常にインパクトがある。疾走曲「Rapid Fire」もシンプルなリフ重視でなかなか攻撃的。バンドの看板的な曲「Metal Gods」もこれまたシンプルでちょっと地味だが、「メタルの神」としてライブではこの曲は必須ですね。独特なベース・ラインのイントロが印象的な「The Rage」は叙情的なメロディーで密かに名曲。「Steeler」は軽そうな曲だが、ギターソロからの展開が密かにカッコ良く、サウンドもヘヴィだ。
![]() ■メンバー |
Screaming for Vengeance 邦題「復讐の叫び」1982年 1. The Hellion |
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バンドの人気を決定付けた8thアルバムで、1980年代のヘヴィメタルのサウンドを決定づけたと思われる作品。劇的なイントロ「The Hellion」で幕を開け、続く疾走曲「Electric Eye」とのセットはライブでは定番。美しい展開と無駄の無いサウンドに多くのメタル・ファンを感動させました。続く「Riding on the Wind」も合わせたいとこ。
タイトル曲「Screaming For Vengeance」は「Electric Eye」に並ぶ名疾走曲で、ロブのヒステリックなボーカルが凄まじい。ギターソロでのツイン・リードは非常に美しい。アメリカでヒットした「You've Got Another Thing Coming」は過小評価されがちだが、刻み良いリズムなのでライブでこそ真価を発揮する。ついでにSAXONがカヴァーしたバージョンは原曲以上にカッコ良かったりする。
![]() ■メンバー |
Defenders of the Faith 邦題「背徳の掟」1984年 1. Freewheel Burning |
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「復讐の叫び」と並ぶ名盤の9th。前作の延長線上な作風で、より攻撃的で無駄もなく最高傑作と言える内容だ。
まず攻撃的な疾走曲「Freewheel Burning」は「Electric Eye」に並ぶ名曲。カミソリ的なロブのボーカルはインパクトあるし、ギターソロでのメロディーは非常に美しい。続く「Jawbreaker」も人気のある疾走曲で、攻撃的なギターはヘヴィで、メロディーは叙情的。「Rock Hard Ride Free」は哀愁漂うミドル・テンポ曲で、密かに名曲。重厚なギターのメロディーで始まる「The Sentinel」も人気の高い疾走曲で、ギターソロ手前からの展開や、ギターソロでのバトル的展開、ツイン・リードなど非常に聴き所満載の曲で素晴らしい。
![]() ■メンバー |
Painkiller 1990年 1. Painkiller |
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12thアルバム。ヘヴィメタルが行き着くとこまで行き着いたと思われる作品。ロブはこの後バンドを脱退する。ドラムに元レーサーXのスコット・トラヴィスが加入したことによってバンドの表現力が格段に上がっている。プロデューサーにはクリス・タンガリーデスを起用。この作品はすべてを出し尽くしたかのような完成度のため、この作品を超えるものは無いという声は非常に多いです。
タイトル曲「Painkiller」は永遠に語り継がれるであろうヘヴィメタル最強の1曲。スコットの強烈なドラミングで始まり、強烈なボーカルとギターが渦巻く殺気に満ちた曲。それまでに無かったスラッシーでパワーメタル寄りな曲風や、ロブの強烈なハイトーン連発やギターの速弾きも非常に圧巻。「All Guns Blazing」や「Metal Meltdown」もよく聴けばすごい曲なのだろうが、1曲目が凄過ぎてなぜか普通に聴こえてしまう。聴き所のひとつ「A Touch of Evil」はバラード寄りの曲で叙情的なサビのメロディーが美しい。どこか初期を思わす曲調です。
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